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 日曜はグリーンマイルを見ました。この記事はネタバレを含みます。

 主人公は刑務所の中で、死刑囚を収容するブロックの看守、ポール。沈着冷静で、職務に忠実な男だが、尿路感染症を患って、用を足すのが滅茶苦茶辛いのに医者に行っていないという。

 時は大恐慌時代のアメリカ。

 ある日、彼のいる刑務所に、双子の幼女殺人の罪で死刑囚となった黒人の大男がやってくるところから物語ははじまります。
 残忍な犯行を行ったとされるその大男は、暗闇を怖がり涙するような、外見に似つかわしくない心の持ち主でした。ポールは本当にこの男がそんな犯罪を?と、常に囚人と向き合った経験から、この男は何か違うと感じていましたが、自分の病気を彼が不思議な力で治したことをきっかけに、その思いを一層強くします。

 彼は神から癒しの力を与えられた、神の御使いなのではないか?
 その思いを強くするような奇跡が、その後何度も起こることになります。

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 時代性もあると思いますが、元々黒人が差別的な目で見られている時代の話です。無実であったとしても、その証拠を見つけ出すのは不可能でした。判決が全てで、死刑囚は誰もが、被害者の家族などからの憎しみの目と罵声の中で、電気椅子に座らなければなりません。黒人の大男ジョンも、その運命から逃れることはできないのでした。

 登場人物の大部分が良い人だらけなのですが、胸の悪くなるようなロクデナシが2名出てきます。一人は看守で、一人は囚人です。二人ともとんでもなくひどすぎて、見てる間、この二人のやること成す事、全てに腹が立つのですが、”罰”を二人が受けたその時は、何故かスッキリしたとは思えなかったのです。何か、解決していないように思えたというか・・・。


 主人公ポールの思い出話という形で語られるこの物語ですが、ポールは神の御使いを手にかけた罰を自分は受けていると信じてずっと苦しんでいました。
 
 その場面から、本当の罰というのは、死刑のような刑罰の事ではなく、自分が罪を悔いて、後悔として自分に与えるもので、その罰を受ける事により、それでやっと犯した罪は償われることになるのではないかと。

 ロクデナシの二人は、形の上では”罰”を受けましたが、自らを罰していないため、その罪は全く償われていない感じがするのです。彼らは今後も赦されることはない・・・と考えると、一番大きな罰を受けたとも言えるかも。


 グリーンマイルは、死刑執行に向かうときの廊下の床の色から名づけられた、死への道のことで、人は全て、距離がわからないそのグリーンマイルを、それぞれの速度で歩んでいると語られます。誰しもが1つや2つ、償いたいと思うような罪があるものなので、その言葉を念頭に物語を振り返ると、また深く考えさせられます。

 3時間という長い物語ですが、罪と罰とはいったい何なのかを考えさせられる。とても切ないお話でした。

 電気椅子が滅茶苦茶怖いのと、ネズミのミスター・ジングルスが可愛くて癒しです。

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